介護職に興味があります。
ですが、もし介護事故を起こしてしまったらと思うと不安で…
介護事故の事例や事故防止策を教えてください。
こんなお悩みを解決します。
- 介護事故とは?
- 介護事故の事例とその防止策
- 介護事故を防ぐには?
本 記 事 の 信 頼 性
介護職は利用者さんの命と隣り合わせの仕事です。
命を預かる仕事なので、責任の大きさは計り知れません。
特に未経験で介護職をはじめる人は、そういった責任の大きさに不安を感じることが多いのではないしょうか。
「介護職をはじめて、事故を発生させてしまったらどうしよう…」と思う人もいるでしょう。
とはいえ、介護による事故は、どのような場面で事故が起こるのかを予測することで、ある程度は防止できます。
本記事では介護未経験者に向けて、「よくある介護の事故事例」と「事故防止策」について徹底解説します。
[st-kaiwa1 r]私が介護職をはじめたばかりの頃の経験も踏まえて解説していきます
この記事がおすすめの人
- 介護未経験者
- 介護職に就いたばかりの人
- 事故防止策を知りたい人
この記事を読んで、介護職に関する不安を払拭しましょう。
介護事故とは
介護事故とは、介護現場で発生する事故のことです。
介護職員が原因で引き起こされる事故や、利用者さんの不注意により引き起こされる事故が該当します。
[st-kaiwa1 r]利用者さん間で起こった事故も介護事故に含まれます
では、介護事故はどのような種類が多いのでしょうか。
事故の種類は、主に以下の通りです。
介護事故の主な種類
- 転倒・転落
- 誤飲・誤嚥(ごえん)
- 異食
- 暴力
- 人為的ミス
上記で挙げた事故の中には、どうしても避けられない事故もあります。
例えば、利用者さん自身が引き起こしてしまう事故や、利用者さん間で引き起こしてしまう事故に関しては、防止し切れないのが現状です。
また、介護職員の人為的なミスによる事故をゼロに防ぐことも難しいでしょう。
[st-kaiwa1 r]事故発生数をゼロにすることが理想ですが、避けられない事故もあることを覚えておきましょう
よくある介護事故の事例と防止策
では、具体的にどのような事故が発生してしまうのでしょうか。
ここからは、よくある3つの事故事例を紹介します。
また、それぞれの防止策についてもみていきましょう。
事故事例と防止策①|移乗介助中による怪我
1つめは、移乗介助中の事故です。
移乗介助とは、ベッドと車椅子間の移動を介助することです。
ちなみに、移乗介助を「トランス」と呼ぶこともあります。
[st-kaiwa1 r]移乗介助のイメージは下の写真を参考にしてください
移乗介助中の事故は、次のようなことが起こってしまいます。
- 利用者さんの皮膚剥離
- 利用者さんの転倒・転落
特に多いのが、利用者さんの皮膚剥離です。
[st-kaiwa1 r]移乗介助中に、利用者さんの手足が車椅子やベッドに当たり、皮膚が擦れてしまうのが「皮膚剥離」です
また、介護職員が利用者さんを支えきれず、利用者さんが床に転落する事故も考えられます。
では、移乗介助中の事故はどのように防げるのでしょうか。
防止策は、次の通りです。
- 移乗時に車椅子の位置やブレーキがかかっているのかを確認
- 利用者さんに前屈みになってもらい、自分の身体に引き寄せる
- 不安なときは2人介助で行う
移乗介助中の事故は、車椅子が正しい位置にセッティングされていないことで、利用者さんをうまく車椅子に乗せられず、皮膚剥離を引き起こしてしまうことが多いです。
また、車椅子のブレーキがかかっていないことで、車椅子ごと転倒してしまうなんてことも考えられます。
[st-kaiwa1 r]移乗介助をする前に、車椅子の位置や状態を確認しましょう
一方、移乗介助を正しく行わないことにより、バランスを崩し、利用者さんが転倒・転落することが考えられます。
移乗介助は、利用者さんに前傾姿勢をとってもらい、自分の身体に引き寄せるイメージで行いましょう。
[st-kaiwa1 r]重心をうまく活かすとスムーズな移乗介助ができます
もし、1人で移乗介助をするのが不安な場合は、無理せず他の職員に助けを求めましょう。
無理して1人で介助をしてしまうと、事故のリスクが高くなります。
事故事例と防止策②|入浴中の事故による怪我
2つめは、入浴中の事故による怪我です。
入浴中の事故は、あらゆる場面で危険が潜んでいます。
入浴中の事故は、次のような事例があります。
- 床で滑ってしまい転倒
- 湯船で転倒
- 着脱中の骨折や皮膚剥離
入浴中で多い事故は、足を滑らせて転倒してしまうことです。
歩行の状態が不安定な利用者さんは、特に要注意です。
また、湯船の中で転倒する場合もあります。
手すりがない湯船の場合は、より一層の注意が求められます。
[st-kaiwa1 r]職員の人数が少ない場合、目を配りきれないときもあるので要注意です
一方、脱衣所で衣服の脱着を行う際にも事故リスクはあります。
例えば、無理やり腕を袖に通そうとして、利用者さんの皮膚が剥離してしまうことがあります。
最悪の場合、骨折に至るリスクも考えられます。
[st-kaiwa1 r]「声かけする」「無理のない範囲で四肢を動かす」「伸縮性のある衣服を選ぶ」ことがポイントです
では、入浴中の事故を防ぐにはどうしたら良いのでしょうか。
事故を防ぐには、次のようなことを心がけましょう。
- 利用者さんの体調や歩行状態を確認
- 歩行が安定している場合でも、浴室内は手引き誘導する
- 動作ごとに声かけをする
入浴は、利用者さんの体調が万全であることを確認しましょう。
不調の時に入浴してしまうと、事故リスクが高くなるからです。
また、歩行が安定しているかどうかに関わらず、浴室内は必ず手引き誘導しましょう。
[st-kaiwa1 r]普段から歩行が安定している人の場合でも、転倒事故が発生しています
一方、利用者さんに対してはひとつの動作ごとに声かけをしましょう。
どうしても入浴介助は流れ作業になってしまいがちです。
声かけをすることで流れ作業を防ぎ、人為的ミスも減らせます。
[st-kaiwa1 r]声かけによって、利用者さんも安心して介助を受けられますよ!
事故事例と防止策③|暴力による怪我
3つめは、暴力による事故です。
よくあるケースとして、利用者さんが職員に対して暴力を振るうことが挙げられます。
[st-kaiwa1 r]職員が暴力を受けた場合も、介護事故に含まれるんです
では、具体的にどのような場面で暴力が起きるのでしょうか。
事例は次の通りです。
- 認知症の利用者さんによる暴力
- 介助拒否による暴力
認知症を患う利用者さんは、思考力の低下により正しい判断が難しくなります。
そのため、ちょっとしたことで感情をあらわにして、職員に対して引っ掻いたり叩くなどの行動を引き起こします。
[st-kaiwa1 r]例えば、お風呂に誘導しようと手を引くと、職員の手を叩いたり噛んだりするケースがありました
一方、介助拒否による暴力行為もありました。
例えば、入浴時に衣服を脱がせようとしたところ、職員の頭を叩いたり腕を噛んだりするなどの行動が挙げられます。
[st-kaiwa1 r]中には、唾を吹っかける利用者さんもいました
上記のような暴力行為を防ぐことは、正直難しい部分もあります。
とはいえ、事前に防げることは防ぎたいものです。
以下に、暴力による事故を防ぐ事故防止策を挙げます。
- 声かけを徹底する
- 時間をあける
利用者さんは、介助に対して不安な気持ちを持つことで、感情をあらわにして暴力を振るう場合があります。
介助する側は、利用者さんへの声かけを徹底しましょう。
[st-kaiwa1 r]とはいえ、声かけをしてもダメな場合もあります
声かけをしても適切な介助が難しい場合は、無理せず時間をあけたり、話題を変えて気を逸らすなどの工夫が必要です。
利用者さんの感情を抑えてあげることが第一ですね。
介護事故を防ぐには?
介護事故を防ぐには、以下の2つがポイントになります。
- 「より少なく、より最小に」という認識を持つ
- ヒヤリハットの情報共有
前章でも述べたように、介護事故の数をゼロにするのは難しいものです。
そのため、介護事故を「より少なく、より最小にする」にはどうしたらよいのかを考えるようにしましょう。
万が一、事故が起きてしまった場合は「なぜ起きてしまったのか」「事故を防ぐにはどうしたら良いのか」という分析をして、事故防止につなげることが重要です。
[st-kaiwa1 r]状況を正しく判断する力が求められます
一方、介護事故を防ぐには「ヒヤリハット」の情報共有も鍵となります。
ヒヤリハットとは、事故にはならなかったものの「ヒヤリ」や「ハッ」とした体験のこと
事故だけではなく、ヒヤリハットの情報も報告書にまとめて共有することで、事故防止につながります。
[st-kaiwa1 r]職員一人一人がヒヤリハットを隠蔽せずに、共有することが重要なんです!
まとめ
介護事故とは職員の人為的なミスや、利用者さんが引き起こす事故のことです。
中には避けられない事故があることも認識しましょう。
とはいえ、事故をゼロにすることが理想なので、職員はできる限り事故を防げるように努めなければなりません。
事故を防ぐには、「ヒヤリハットの共有」によって、ある程度の事故を予測することが重要です。
[st-kaiwa1 r]どのような場面で事故が起こりやすいのか、予測することがポイント!
万が一、事故が発生してしまった場合は、再発防止策を検討して情報の共有を徹底しましょう。
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